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[不動産(売買)]

三為(さんため)契約、中間省略登記ってなに??

  • 投稿:2020年05月25日
  • 更新:2024年06月12日
三為(さんため)契約、中間省略登記ってなに??

※このコラムは動画でも解説しています。

中間省略登記ってご存知でしょうか。

三為(さんため)契約なんて言ったりもします。

例えば、AさんがBさんに不動産を売った後に、BさんがCさんに転売したようなケース。

この場合であれば、A→B→Cと売買を原因とした所有権移転登記を行います。

登記簿上もA→B→Cといった具合に所有権の移り変わりがわかるように記載されることになります。

 

以上が原則なのですが、中間省略登記というのは、本来であらばA→B→Cと名義変更していく必要あるところを、A→Cとダイレクトに名義変更をする登記のことです。

 

なんでこんなことをするのかというと、名義変更する際には、登録免許税という税金がかかります。

この金額がバカにならない金額が掛かりまして、不動産評価額の2%(土地の場合は0.15%)がかかるのです。

3000万円の不動産だと60万円かかります。

 

さらに、不動産を取得した場合の不動産取得税という税金がありまして、これも不動産評価額の3%かかります。

3000万円の不動産だと90万円かかります。

 

Bとしては、転売するために不動産を購入したのに、登録免許税と不動産取得税だけで150万円税金がかかってしまうことになります。

いわゆる流通税というものになるのですが、これを節約したいわけです。

 

そこでBは考えます。

「どうせすぐにCに売ってしまうのだからわざわざ名義を俺に入れなくてもよくね?」 こういう発想ですね。

 

平成16年に不動産登記法が改正される前までは、実は当たり前のように中間省略登記が行われてきました。

ですが、不動産登記法の改正後は、中間省略登記が出来なくなりました。

その理由としては、登記原因証明情報という書類を添付しなければならなくなったからなのですが、難しいことは抜きにして、新法施行後はできなくなったわけです。

そこで考え出されたのが新中間省略登記、「第三者のためにする契約」を利用した所有権移転登記です。

ちなみに第三のためにする契約を略して三為契約といいます。

新中間省略登記の内容について

AとB、BとCがそれぞれ普通の売買契約を行った場合は、必ずA→B→Cと移転登記をしなければなりません。

ところが、第三者のためにする契約というものを使えば、合法的にAからCへダイレクトに所有権移転登記ができ、かつBには登録免許税や不動産取得税をかからなくすることができるのです。

 

第三者のためにする契約は民法に規定があります。

条文を見ましょう。

民法第537条

  1. 契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは、その第三者は、債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する。
  2. 前項の契約は、その成立の時に第三者が現に存在しない場合又は第三者が特定していない場合であっても、そのためにその効力を妨げられない。
  3. 第1項の場合において、第三者の権利は、その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。

良く分かりませんね(笑)

 

つまり、AとBが売買契約した時に、Cに対して不動産の所有権を移転する旨の約束をしていれば、CはAに対して直接不動産の所有権を移転するように請求できるということが書いてあります。

 

一般的な事例としては、生命保険も第三者の為にする契約です。

保険会社Aと夫Bが保険契約をして、受取人は妻Cとした場合に、Bが死亡した時は、CはAに対して生命保険金を給付するように請求できます。

 

これを不動産に応用したものになります。

この条文をベースにAB間とBC間の売買契約に次のような特約を入れておきます。

AB間の売買契約上の特約

  1. (所有権の移転先及び移転時期)
    Bは、本物件の所有権の移転先となる者(Bを含む。)を指定するものとし、Aは、本物件の所有権をBの指定する者(以下Cという)に対しBの指定及び売買代金全額の支払いを条件として直接移転することとする。
  2. (所有権留保)
    売買代金全額を払った後であっても、BがB自身を本物件の所有権の移転先に改めて書面をもって指定しない限り、Bに本物件の所有権は移転しないものとする。
  3. (受益の意思表示の受領委託)
    Aは、CがAに対してする「本物件の所有権の移転を受ける旨の意思表示」の受領権限をBに与える。
  4. (買主の移転債務の履行の引受)
    B以外の者に本物件の所有権を移転させるときは、Aは、BがCに対して負う所有権の移転債務を履行するために、Cに本物件の所有権を直接移転するものとする。

BC間の売買契約上の特約

  1. (所有権移転の時期)
    本物件はAとBの間にて既に売買契約を締結済であり、本物件の所有権は、Cが売買代金の全額を支払い、Bがこれを受領したときに、AからCに直接移転する。
  2. (第三者の弁済)
    本物件は、未だにAが所有しているので、本物件の所有権を移転するBの義務については、Bが売買代金全額を受領した時に、その履行を引き受けた本物件の登記名義人であるAが、Cにその所有権を直接移転する方法で履行することとする。
  3. (所有権移転登記)
    上記2及び3に伴い、所有権移転登記は直接AからCへなされることとする。

こうすることによって、AB間で売買契約が締結された後でも、所有権はAに留保され、BC間の売買契約を行ったとしても、Aの所有権はAからCに直接移転することになります。

 

実体上AからCに所有権が移転するので、登記簿上もBが登場する余地はなく、所有権を取得していないBが登録免許税も不動産取得税も支払う必要は無いのです。

 

さて、以上が第三者のためにする契約を利用したAからCへの所有権の直接移転の方法です。

合法的にBの流通税(登録免許税、不動産取得税)を節税できるのですが、Bは通常は不動産業者になります。

 

不動産業者ですから、転売目的でAから購入するのですが、Bが間に入ることによってCは当然直接Aから購入するより高く不動産を買う事になるのです。

 

AとCが直接取引を行った場合に、Bが仲介する立場として間に入れば、Bの手数料は売買価格の3%です。

この割合は宅建業法で上限が決まっているのでこれ以上の手数料をBは受け取ることができません。

 

ですが、Bが仲介ではなく、売主として関与した場合は話しが別です。

この場合は宅建業法の仲介手数料の上限の規定は受けませんので売買価格の3%という数字にしばられることはありません。

 

ですので、AとBが3000万円で契約した不動産をBはCに6000万円で売ったって良いわけです。

 

しかも、中間省略登記を使えば、Bには流通税も課税されませんし、Cから受け取った代金の一部をAに支払らえば良いので、万が一、売却先が見つからなかった場合の在庫を抱えるリスクもないのです。

 

もちろん、Cが売買価格に納得して購入していれば良いということにはなりますが、Cはエンドユーザー、一般の人になるので、不動産業者であるBとは不動産取引に対する知識のレベルが違います。

 

これを悪用していたのが、少し前に話題になったスマートデイズによる「かぼちゃの馬車事件」です。

投資用のシェアハウスの敷地でA→B→Cどころではなく、A→B→C→DやA→B→C→D→Eのように俗に言う四為、五為みたいなことが行われていてエンドユーザーが購入するときには相場より相当割高になっていました。他にも建築会社から50%という高額なキックバックを受けていたのです。

相場より割高な投資物件を購入者に対して35年家賃保証といって無謀なスキームで販売し経営破綻したわけですが、これを銀行とグルでやっていたので大問題になったわけですね。

 

まともに使えば、流通税を節税できる便利な方法ですが、こういった形で悪用するケースもあります。

 

こんな中間省略登記ですが、視点を変えれば節税以外にも良い部分はあります。

 

Cとしては、Aが一般個人の場合だと、通常の売買契約であれば瑕疵担保責任(契約不適合責任)を免責するような特約を入れることが多いです。

要は後でAが知らなったような内容の不具合があっても文句無しねってことです。

 

ところが、売主が不動産業者の場合は、少なくとも不動産の引き渡しから2年間はこの瑕疵担保責任(契約不適合責任)を免責することができないのです。

 

これは中間省略登記を用いた場合でも同じなので、あえてAとCとの間にBを噛ますことによって、Cとしては万が一何かあったときにBに対して瑕疵担保責任を追及することができるのです。

また、一般的に、売主が一般個人の場合より業者の方が安心な部分もあると思います。

 

以上、中間省略登記について書かせていただきました。

都心部のワンルームマンションなどでは今でも三為、四為、五為と間に業者がごちゃまんと入っている取引が行われています。

価格に納得して購入されるなら何も言うことは無いのですが、普通の取引とは違うという認識だけは持っておいて下さい。

あまり意識せずにこの取引を行うのは危険です。

投資用目的であれば、購入金額、想定家賃、空室率や立地など全てきちんと調べた上で取引して下さいね。

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