顧客概要
J様(60代・男性)は、神奈川県大和市にお住まいの会社員。実家は関西にあり、母親(80代)はそこで一人暮らしをされていました。今回のご相談は、母親が足を怪我したことをきっかけに施設へ入居することとなり、空き家となった実家の管理や将来的な処分方法について不安を感じたことが発端です。
ご依頼の経緯
J様のお母様は長年、関西の実家で一人で暮らしておられましたが、ある日足を怪我され、歩行が困難になってしまいました。これを機に、J様の自宅近くである神奈川県内の施設へ入居することが決まりました。しかし、空き家となる実家の管理や、今後の売却などをどうすべきか悩まれていたJ様。加えて、お母様が今後認知症を発症するリスクも考慮し、法定後見制度ではなく、より柔軟な対応が可能な家族信託の活用を検討するようになりました。
ネットで調べる中で「認知症対策や生前対策に強い司法書士」として当事務所が紹介されていることを知り、ご相談をいただきました。
担当司法書士のコメント
J様のご相談は、「空き家となる実家をどのように管理・活用すべきか」「将来的に売却などの処分を柔軟に行える体制を整えたい」というものでした。加えて、「お母様の判断能力が低下した際にも家族が主体的に対応できるようにしたい」との強いご希望がありました。
そこでご提案したのが、家族信託の活用です。具体的には、委託者兼受益者をお母様、受託者をJ様とし、信託財産には実家不動産および必要な金銭を含む設計としました。
ただし、J様には姉がいらっしゃり、J様が一人で財産管理を担うことに対して少なからず不安を抱いておられました。そのため、家族全員が納得できるように、姉にも家族信託の趣旨・内容をしっかり説明し、信託監督人という立場で関与いただく設計としました。
信託監督人には、受託者の業務を監視する権限があり、財産管理の透明性が確保されます。これにより、姉も安心して信託契約に同意することができ、ご家族全員が納得する形での家族信託契約締結が実現しました。
お客様からのメッセージ
母の財産管理について、成年後見制度に頼るのではなく、家族で決めたルールに基づいて柔軟に運用できる仕組みを作れたことに、私たち家族は非常に満足しています。特に、姉が信託監督人として関与することにより、J家全体で信頼関係を維持しながら進められる体制が整いました。
母も施設で安心して過ごすことができ、空き家となった実家のことも心配せずに済むようになりました。私たちの希望を丁寧に聞いて、最適な提案をしてくださったさえき事務所さんには心から感謝しております。ありがとうございました。