クライアント属性
K様／神奈川県大和市／50代／女性／父の相続放棄
ご相談の背景・経緯
K様は神奈川県大和市在住の50代女性。お父様が突然亡くなり、相続手続きを進める必要が生じました。ご自身で調べるうちに、遺産だけでなく借金も相続の対象になることを知り、不安に駆られたといいます。
相続放棄を検討したものの、実際に借金がどれくらいあるのか不明な状況で、判断に迷いがありました。いくつかの事務所に相談したものの、明確な方向性は見い出せず、かえって不安が募ったとのこと。
そんな中、インターネットで「相続放棄の実績が豊富な事務所」を探し、当事務所を見つけてくださいました。「ここなら親身に相談に乗ってくれそう」と感じ、ご連絡いただきました。
初回の面談で、K様は「相続するべきか放棄するべきか、何を基準に決めたら良いのかわからない」と率直に悩みを打ち明けてくださいました。さらに、相続放棄には“相続を知ったときから3か月以内”という期限があることもわかり、タイムリミットに焦りを感じているご様子でした。
専門家のポイント解説
相続放棄は「相続したことを知ってから3か月以内」に家庭裁判所に申述しなければならないという期限が設けられています。この3か月という期間は、短いようで実は非常に重要な時間です。K様のケースでは、この限られた時間の中で「相続するか」「相続放棄するか」の判断をしなければならないというプレッシャーがありました。
K様が特に心配されていたのは、お父様に「個人からの借金や保証債務など見えない負債」があるかもしれない、という点でした。目に見える資産はある程度把握できたものの、個人からの借金や保証人になっていたかどうかまでは、ご家族にも明確な情報がなく、判断材料に欠ける状況でした。
私たちはまず、K様にとって後悔のない判断ができるよう、相続財産の調査を可能な限り丁寧に行うことから始めました。役所からの資料取得、名寄帳の確認などを通じて、プラスの財産とマイナスの財産の全体像を明らかにしていきました。
一方で、どれだけ調査しても、将来的に発生する可能性のある保証債務など、「今は顕在化していない負債」を完全にゼロにすることはできません。そのため、K様には「調査で得られた情報を踏まえたうえで、リスクをどう判断するか」が重要になると説明しました。
最終的に、調査の結果判明した負債はそれほど大きな額ではありませんでしたが、資産の額も多くはなく、リスクを最小限にするという判断から「相続放棄」を選択されました。私たちはその決断をサポートし、必要書類の収集から申述書の作成、家庭裁判所への手続きまでをすべてサポートしました。
また、相続放棄をしたことで、次順位の相続人となる被相続人の兄弟姉妹に対しても相続放棄の説明と手続きの支援を行いました。放置してしまうと、最終的に誰も手をつけなかった財産の管理責任が複雑化する可能性があるため、次の相続人に適切な情報提供を行うことも専門家の重要な役割です。
K様からは「一人では絶対に判断できなかった」とのお言葉をいただきました。私たちは、相続放棄は単なる書類手続きではなく、心の整理と将来の安心につながる大切な選択であると考えています。今回のケースでも、納得感を持って決断できるよう、徹底した情報提供とサポートを行いました。
お客様の声
父が突然亡くなり、相続するのか、相続放棄するのかでとても悩んでいました。相続のことは全く分からず、何か所かの事務所に相談してアドバイスはいただけたのですが、決め手に欠け、最終的な判断ができずにいました。
そんな中で、ネットで調べていて「相続放棄の実績が多い」と書かれていたさえき事務所さんを見つけて相談しました。初回の相談でとても親身に話を聞いてくださり、「相続する場合」と「相続放棄する場合」の両方を視野に入れて進めてくださるとのことで、安心感がありました。
相談にも何度も応じていただき、日曜日にも対応してもらえたのは本当に助かりました。平日は仕事があり、なかなか動けなかったので感謝しています。メールでのやり取りも丁寧で、不安な点もすぐに解消できました。
結果的には相続放棄を選ぶことになりましたが、調査も丁寧で、納得して決断できました。限られた期間の中で、ここまでやっていただけるとは思っていませんでした。本当にありがとうございました。
