[相続]
相続放棄の司法書士費用が3万円は安いのか?
- 投稿:2025年02月07日

相続放棄を検討していて、インターネットで検索する様々な司法書士事務所のページがヒットすると思います。手続費用も幅があり、3万円ほどで代行していれる事務所もあります。そこで、今回は「相続放棄の司法書士費用が3万円は安いのか?」というテーマで相続放棄の費用について解説していきます。
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相続放棄とは?
まず、相続放棄について簡単に説明します。相続放棄とは、家庭裁判所に対して正式な手続きを行い、相続人としての権利や義務を完全に放棄することを指します。これは相続人どうしの話し合いによる遺産分割協議の中で相続しないといった単なる「遺産放棄」の取り決めとは異なり、法的にも相続人としての立場を完全に失う手続きです。
相続放棄の理由
多くの方が相続放棄を選ぶ理由としては以下のようなものがあります:
- 故人に多額の借金があった場合
- 他の相続人との関わりを避けたい場合
- 自分の生活に余裕があり、相続の必要がない場合
特に借金が多い場合は注意が必要で、手続きを誤るとその借金を引き継ぐことになりかねません。こうしたケースでは専門家に依頼することを強くお勧めします。
相続放棄の費用相場
インターネットで調べると、相続放棄の司法書士費用が3万円程度、場合によっては2万円以下という事務所も見つかります。比較的安価に設定している事務所も多いようです。
3万円の費用は安いのか?
結論から言うと、3万円の費用は安いと感じます。相続放棄の手続き自体はそれほど複雑ではなく、必要な書類(相続放棄申述書)も比較的簡単に作成できます。書類には被相続人の情報、相続人の情報、放棄の理由、大まかな遺産や負債の内容などを記載するだけです。
そのため、単純に書類作成だけを代行する場合、2万円から3万円の費用でも事務所としては十分成り立つでしょう。ちなみに、人によっては2万円から3万円でも高いという方もいますが、裁判所に書類を提出したり、書類作成のために人が動くことを考えると、この程度の費用は最低限発生します。
事務所による費用の違い
私の事務所の相続放棄の報酬は8万円(詳しくは料金一覧)です。2人目以降は半額の4万円になるため、例えば兄弟2人で依頼すると合計で12万円です。他の事務所と比べると確かに高く感じるかもしれません。
では、この費用の違いは何でしょうか?
- 書類作成だけでなく、裁判所への提出や照会書対応も含まれる
- 戸籍取得の代行も行う
- 相続放棄手続き中や後のトラブル対応や質問対応を無制限に行う
特に重要なのは、相続放棄に関する相談や質問への対応です。相続放棄の手続きを進める中で、多くの方が不安を感じる場面が出てきます。例えば、債権者からの連絡や書面が届いた場合の対応方法などです。
安い費用のリスク
費用が安い事務所の場合、これらの細かいサポートが含まれていないことが多いです。書類作成だけを依頼した場合、その後の対応に困ることがあります。特に故人が多額の借金を抱えていた場合、不安要素が多く、専門的なサポートが重要です。
どちらを選ぶべきか?
- シンプルなケース(借金なし、他の相続人とトラブルなし):
- 書類作成だけを依頼する安価な事務所でも問題ないでしょう。
- 複雑なケース(借金あり、相続人間のトラブルあり):
- しっかりとしたサポートを提供してくれる事務所に依頼することをお勧めします。
最後に
相続放棄は一度手続きを行うと取り消すことができない重要な手続きです。そのため、安さだけで事務所を選ぶのではなく、自分の状況に応じた適切なサポートが受けられる事務所を選ぶことが大切です。今回の内容が参考になれば幸いです。