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【注意喚起】法務省を装ったフィッシングメールが急増中—「住所・氏名変更登記の義務化」を狙った新手の詐欺とは
- 投稿:2025年12月04日
2026年4月1日から始まる「住所・氏名変更登記の義務化」。
この新制度の導入に合わせ、法務省や登記関連システムを装う悪質なフィッシングメールが全国で増加しています。
ここ最近、当事務所にも複数のお問い合わせが寄せられており、一般の方だけでなく不動産業者・金融機関の担当者も巻き込まれやすい状況です。本記事では、フィッシングメールの特徴や見分け方、制度の背景まで整理し、被害防止のための実践的な方法を解説します。
※動画でも解説していますので是非ご覧ください。チャンネル登録もよろしくお願いします!!
目次
■ 2026年4月スタート「住所・氏名変更登記義務化」とは何か
2024年に相続登記の義務化が始まりましたが、これに続いて2026年4月1日からは所有者の住所・氏名が変更された場合の登記申請が義務化されます。
● 義務化の対象例
- 引っ越し
- 結婚・離婚に伴う氏の変更
- 本店移転した法人の本店住所変更 など
一定期間内に申請を行わなければ、過料(罰金のような行政罰)の対象となる可能性があります。
● 法務局が「職権(自動)」で変更してくれる制度も開始
義務化と同時に、所有者側が変更登記をしていなくても、
法務局が職権で自動的に変更してくれる“自動変更制度”もスタートします。
ただし、職権で変更を行う際の連絡手段として、所有者本人の
メールアドレス(任意)を事前登録しておく制度がすでに動いています。
この制度は2025年4月からスタートしていますので、直近で不動産を購入した際、司法書士から「メールアドレス提供をしますか?」と聞かれた方も多いはずです。
■ この制度を悪用した「法務省をかたる詐欺メール」が横行
制度開始に伴い、「メールアドレス登録制度」に関する案内が本物の法務省から発出されていますが、ここに目を付けた詐欺グループが、そっくりのデザイン・文面をコピーした偽メールを大量に送りつけ始めています。
● 実際に報告されている偽メールの例
件名:
- 「登記・供託オンライン申請システムからのお知らせ」
- 「メールアドレス確認のお願い」
送信元アドレス:
- sys_info@×××.moj-go.jp
- sys_info@t-k-online.moj.co.jp
など、「法務省っぽいが微妙に違う」アドレスが使われています。
公式のメールアドレスを法務省側が公開しているため、偽物が作りやすい状況になってしまっているという皮肉な面もあります。
■ 本物そっくりの偽メールを見破る3つのポイント
① メール内のリンクは絶対にクリックしない
本物の法務省メールには、
登録用リンクや外部サイト誘導は一切ありません。
したがって、
「登録はこちら」
「ログインして確認」
「URLをクリックして手続きを完了してください」
という記載があれば、100%偽物です。
心配な場合は、ブラウザーで
正しい公式URL(https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp)
を手入力し、直接アクセスしてください。
② 送信元アドレスが公式と一致しているか確認
法務省が公開している公式アドレスと一文字でも違えばアウトです。
偽物は、以下のように微妙なズレを作ってきます。
- “moj.go.jp” → “moj-gov.jp”
- “gov.jp” → “co.jp”
ぱっと見では本物にしか見えないため、特にメールソフトをスマホ仕様で見ると誤認しやすい点に注意が必要です。
③ 添付ファイルは絶対に開かない
偽メールには以下のファイルが付いてきます。
- zipファイル
- word/excelの文書ファイル
- PDF風を装ったウイルスファイル
公式のメールには添付ファイルはありません。
添付があれば確実に詐欺、かつウイルス感染リスクが極めて高いため、開かず削除してください。
■ そもそも制度自体の運用が現場でも混乱気味
司法書士業界の現場でも、「メールアドレス提供制度」はまだ運用が安定しているとは言えません。
- 「メールを受信しても確認しない所有者が多いのでは?」
- 「詐欺メールが横行したら、誰も信用しなくなる」
- 「メール拒否されると職権変更が通知できない」
法務局職員の方々も対応に頭を悩ませている状況が伺えます。
制度開始前からすでに混乱が起きているため、今後1〜2年は特に詐欺が増える可能性が高いと考えられます。
■ メールアドレスを提供しないという選択肢もある
もし今回の記事を読み、
「メールの詐欺が怖いから登録したくない」
という方もいらっしゃるかもしれません。
メールアドレス未提供の場合、法務局からは
“書面”で通知が来るため、それはそれで問題ありません。
「自分のメール環境に不安がある」
「高齢の親が迷惑メールと区別できるか心配」
このような場合はあえてメールアドレスを提供しないのも合理的な判断です。
■ まとめ:怪しいメールは開かず、公式情報で確認を
最後に重要ポイントを整理します。
● まとめ
- 2026年4月から住所・氏名変更登記の義務化が開始
- 同時に“職権による自動変更制度”と“メールアドレス登録制度”もスタート
- これらを悪用した法務省風フィッシングメールが急増中
- メールのリンク・添付を絶対に開かない
- 公式アドレス・公式サイトで必ず確認する
- 不安な方はメールアドレス提供を見送るのも選択肢
制度開始までまだ時間がありますが、詐欺だけはすでに動き出しています。
少しでも疑わしいメールが届いた場合は、決して開かないように注意してください。